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整骨院経営の目標の立て方を考えよう!
普段から売上や患者の来院数を確認している方は多いと思いますが、「とりあえず数字を追っているけど、何に活かせば良いのか分からない」「どの数字を負うべきなのか分からない」という方も多いのではないでしょうか。
目標を達成するためには、まず目標達成までのルート・プロセスを分析します。
そして中間目標を設定し、目標到達までに何をどれだけやれば良いのかを定量的に把握することが重要です。
この中間目標のことを、経営用語で『KPI(キー パフォーマンス インジケーター)』と言います。
一度は聞いたことがあるという方もいらっしゃると思いますが、実際に効果的に使われている方は少ないのではないでしょうか。
今回は、この中間目標の設定方法や設定時の注意すべきポイントを解説します。
中間目標(KPI)を設定するメリット
- 院全体や個人の目標が明確になる
指標や評価基準が明確化されるので、スタッフは何をすべきか、上げるべき成果の目安を理解することができます。
- 改善点の早期発見が可能
KPIを設定しておくことで、どの時点で、どんな問題があったのかを簡単に見つけることができます。
- 正当な評価を行える
KPIは客観的な数値目標なので、目標の達成率、従業員貢献度合いを明確に判断することができます。
中間目標(KPI)設定方法
- KGIを設定する
KPIと似た言葉で、『KGI(キー ゴール インジケーター)』があります。
こちらは最終目標となります。
まずはこちらを決める所からスタートしていきます。
最終目標の決め方は、理想の数値ではなく、過去のデータから実現可能な数字を目標とします。
弊社では希望の手取り額から逆算して現実的な数字を算出します。 - 目標達成までの行動計画を立てる
最終目標(KGI)を設定しましたら、目標到達までの具体的なアクションを計画していきましょう。
どのような施策で目標の達成を目指すかを考えていきます。 - 中間目標(KPI)を設定する
アクションごとに中間目標(KPI)を設定していきます。
この中間目標(KPI)を全てクリアし、最終目標(KGI)に近付けていくことが大切です。
中間目標(KPI)設定のポイント
ポイント1
誰が見てもわかる具体的な内容にする
ポイント2
数値として測定できる
ポイント3
希望的数値ではなく、達成可能な内容にする
ポイント4
KGIと関連性のあるKPIを設定する
ポイント5
いつまでに目標を達成するか期限を設定する
具体的な中間目標(KPI)の設定
・1ヶ月で必要な患者数
・新規患者数
・再新患者数
・リピート率
・施術時間
・施術平均単価
・ベッド稼働率
・予約数
・離患数
・キャンセル数 ・・・etc
それぞれの整骨院で必要となる中間目標(KPI)の数字は変わってきますので、必要なものを決めてしっかり確認していきましょう。
最終目標(KGI)/中間目標(KPI)設計例
例えば月間売上300万円を最終目標(KGI)と設定します。
そのために中間目標(KPI)として月間の患者来院数が何件必要で、新患さん、リピート率、平均単価がどのくらいかを逆算していきます。
平均単価が3,000円の場合、月間来院数は1,000人必要になります。
次に、そこから必要な来院数と来院頻度を算出します。
平均来院頻度が4回(週1ほど)だとすると、必要患者数(レセプト枚数)は250人という計算となります。
KPI
・平均単価 3,000円
・平均来院頻度 4 回
・必要患者数 250 人
250人 × 4回 × 3,000円 =3,000,000円 ⇒ 目標達成!!
まずは、最終目標(KGI)である月間売上300万円という数字を、必要経費や投資経費、余剰資金などを推測した上で決めます。
ここが適当になると、そのあとの数字も変わってきますので、正確な数字で決めていきましょう。
最終目標(KGI)が決まると、中間目標(KPI)が決まってきます。
ここで大事なのは、中間目標(KPI)のアクションになります。
上の例で見ますと、平均単価3,000円は現状とれているのかどうか、取れていない場合はどのようにして3,000円をとれるようにするのか、マニュアルを作り、毎回そのマニュアルを使えるようにするなど、さらに別の中間目標(KPI)が決まってきます。
また、必要患者数250人を呼ぶためには現状の患者数で足りているのか、足りていない場合は新患を何人呼ばないといけないのか、新患を呼ぶためにはどのようなアクションが必要なのかなど、さらに細かい中間目標(KPI)が設定されていきます。
このように、最終目標(KGI)から逆算することで、月・週・日単位ですべき行動が決まってきます。
まとめ
最終目標(KGI)・中間目標(KPI)をなんとなく設定している、もしくは人に言われた数字で設定している方もいらっしゃるのではないでしょうか。
それでうまくいっている時はいいのですが、本来それぞれの整骨院でしたいことや、必要経費、将来のビジョンは様々です。しっかりと目標・行動パターンを決め、分析することが大事となります。
それがうまくいくと、再現性をもった経営に近づくことができ、多少の変動でも動じない強固な整骨院経営ができることでしょう!
うまくいかなくなってからでは修正が難しくなるので、上手くいっている時ほどしっかりと地盤を固めていきましょう。