整骨院の店舗展開の勝ちパターンとは?

こんにちは!

本日のテーマは整骨院の店舗展開についてです。

過去に、様々な先生方の店舗展開を見てきましたが、『店舗展開をすれば成功!』なんてことは一切ありません。

もちろん店舗展開をすることで可能性が広がることがあります。

しかし、それと同時にリスクが伴ってきます。

理想の店舗展開をされている経営者は、おそらく30%もいないはずです。

店舗展開をする方の多くは、最初の店舗がうまくいっているはずですが、それなのになぜ店舗展開では失敗するのでしょうか。

それは、“ズバリ経営者が院長をしないからです!”

一度成功している経営者でも、新たに違う場所で開業してもうまくいかない場合があるのに、

何も準備をせずに、全く開業したことがないスタッフが院長をしてうまくいくでしょうか。

とは言っても、必ず経営者が分院の院長をするというのは困難であるはずです。

従業員に任せるにあたり、失敗しない店舗展開をするためには、適切な準備が必要となります。

これから店舗展開をする方や、すでに店舗展開をしてもうまくいっていない方は、5つのポイントをまとめていますので、ぜひご確認ください!

目次

店舗展開をするための5つのポイント

売上目標をきちんと設定する

まずは事業計画をしっかりたてて、損益分岐点を把握してください。

まずは損益分岐点を超えないと話になりません。

そして目標の売上を設定することが何より大事です。

経営者が現場で治療するのではなく、多くはスタッフに任せているためわかりやすい目標を共有することが成功につながります。

一日の目標人数』や『月間のカルテ枚数』など、売上を目に見える形にしましょう。

高すぎて超えることができない目標も、逆に、超えやす過ぎる目標を設定するのもスタッフのモチベーションを下げてしまいますので、目標設定はよく考えておこないましょう。

資金管理を徹底する

整骨院の開業に投資する初期費用は、弊社統計で300万円~1200万円の間になっておりまして、最近の多くは600万円前後となっております。

分院展開ではすぐに利益を求めず、しっかりと初期投資の回収を意識した経営をしていきましょう!

かなり早くて2年で回収できる院がありますが、通常は5年かけて回収するのが理想です。

目標売上を1500万円に設定しますと、年間利益は20%の300万円くらいが妥当です。

月々で見てみますと、目標売上は125万円になります。

そこから経費を差し引いていきますと、

人件費・・・50万円(40%)
広告費・・・12.5万円(10%)
家賃・・・12.5万円(10%)
その他・・・25万円(20%)

利益は25万円になります。

初期投資が600万円で5年返済だと想定しますと、月々10万円の返済がありまして、それを加味すると残りは10万円ほどになります。

このように、具体的な数字で想定して資金管理をしないと、必ずどこかで失敗することになります。

数字を設定して共有するだけで、自分やスタッフの行動が変わりますので、初めのうちにしっかりと作っていきましょう。

集客とリピートの数字を明確に

売上目標の設定ができましたら続いては集客です。

売上目標から月々に必要な新患数が計算しましょう。

正直、集客さえうまくいけば自然と売上が上がる仕組みができて、損益分岐点を気にせずとも利益がでることがあります。

しかし、この経営が一番不安です。

それは集客がダメになるときが必ずやってくるからです

そのためにも、順序立てて目標数字を設定していきましょう。

目標をクリアしていくことで、再現性が向上し、より成功する整骨院に近づいてきます。

もしうまくいっていない場合でも、数字の基準があるため問題もわかりやすく、修正がしやすくなります。

オンライン集客はもちろんマストになってきますが、新患さんの大事さについては店舗展開を任せる院長が理解し、他のスタッフにも紹介を促してもらえる流れを作るのも大事です。

新患数がある程度たまってきたら、必ずリピート率も集計してください。

本院とは別の場所にあるため、常に数字を把握しておくことで早期に問題を解決できます。

また客観的な数字は共通認識となりやすく、伝わりやすいというメリットもあります。

経営者はできるが、他のスタッフができないということが多くあるため、この差を埋めるためにもデータが必要となります。

マニュアル作り

マニュアルの作成には良し悪しがあります。

自由に動くことで良いパフォーマンスを発揮する人もいます。

しかし、本院ではできていることが分院では徹底されていないといった問題や、院のブランドが変わってきているという問題がよく見られますので、必ず作成している方が良いでしょう。

そもそもマニュアルの目的(メリット)は3つです。

〇サービス(治療・接遇)の統一化
〇スタッフ教育
〇業務知識の共有

作り込み過ぎると、継続してできないこともありますので、わかりやすく、最低限必要な内容をしっかり言語化していきましょう。

経営をする中で、『急ぎではないけれど重要なこと』に、成功につながる要素があると思っております。

面倒くさがらずに、立ち止まって向き合うことを心掛けましょう。

評価制度・キャリアップ制度を作る

本院だけでしたら、経営者の目が行き届くことが多いので、スタッフへの気配りや声掛け、治療の流れなどを把握できると思います。

しかし離れた院でしたら、今まで通りにはいきません。

また、店舗展開をするということは、会社が大きくなるということで、今まで以上にスタッフの存在が大きくなります。

客観的な評価制度を用いて、スタッフに対して適正な評価をして、モチベーションが上がるようなキャリアップ制度を作りましょう。

評価制度を作成することで、会社が頑張ってほしいことを共有することができ、キャリアップ制度で働き続けるモチベーションを維持できるようにサポートしましょう。

スタッフが働き続ける要素は3つあると考えています。

★院長のカリスマ性

…この人と一緒に働きたい!この人についていきたい!と思わせることができるような人間力がある院長がいる整骨院・整体院ですとスタッフさんは働き続ける傾向にあります。

★労働環境

…労働基準法にのっとった業務時間、休憩時間、休日は当たり前のこととして、スタッフが快適に施術できる環境を整えていることが必要です。

★給料

…労働にあった対価はもちろんですが、前述したように評価制度やキャリアアップ制度を作って給料が上がる仕組みでモチベーションは上がります。

きびしい言い方をしますが『ニンジン』がないと馬も人も走らないものです。

『カリスマ性』は誰もがあるものではないですし、『労働環境』は治療院が他の職種以上に良い条件を提供するというのも難しいです。

他の『院長のカリスマ性』や『労働環境』と比べると、給料は目に見えるものなので、条件さえ整えれば提供できるものになります。

スタッフがやる気を持って働き続けることができる良い条件を整えることができる仕組みを作っていきましょう。

★補足★ 時代の流れを読む

整骨院の流れはこの10年で大きく変化しました。

・部位数や日数に制限が出てくるようになり保険請求が厳しくなった
・整骨院から自費院に移行する院が増えてきた
・インターネットの普及によりSNSなどのマーケティングを勉強しなくてはいけなくなった
・柔道整復師の試験の合格率が下がった
・人手不足により初任給の高騰などで、採用が難しくなった

国内の動きをみてみますと、ここ数年で大幅に最低賃金が上昇し、物価高騰の流れが止まらないまま、賃上げの勢いはとどまることはなさそうです。

店舗展開をするにあたり、これらの情報はすごく重要で、店舗の内装費や機械、スタッフを雇う費用が上昇し、離職した場合に採用できない状況も想定されます。

それらを加味した上で、売上設定をしないといけなくなり、以前よりも目標売上が高く設定しないといけません。

整骨院でしたら今までよりも多くの人を集客し、自費院でしたら、値上げを提案しないといけません。

院の規模が大きくなればなるほど俊敏な動きができなくなる傾向にありますので、時代の流れを読み、先に行動をしてくことがとても大事になってくるでしょう。

まとめ

5つのポイントを全て流れとしてリンクさせていくことが大事です。

損益分岐点を意識した売上目標を作る
      ⇩
資金管理を徹底し、資金不足にならないようにする
      ⇩
売上目標・資金管理を根拠に集客・リピートに力をいれる
      ⇩
会社の行動指針となるようなマニュアル作りをする
      ⇩
目標を達成できた人を評価し、キャリアップ制度に沿って給料で還元する

目標売上が間違ってしまった場合は全ての設定が変わってきます。

失敗せずに店舗展開をしたい人や、すでに店舗を出して困っている方ぜひDOORSにご相談ください

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