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整骨院・整体院の従業員の給料・年収はいくらなの?独立開業はした方がいいの?
整骨院の年収について調べてみますと、ある記事では正社員の平均年収が385万円とありました。平均年収が385万円と仮定しますと、月々のお給料は32万円ほどになります。本当にそこまでのお給料を支出できる整骨院が多いのでしょうか。
記事を出しているサイトは求人サイトでしたので、求人ができる整骨院と想定しますと、比較的高くなることが想定されます。
そこで、治療院専門記帳代行会社である弊社DOORSで統計をとりますと、2023年の実際の平均年収は323万円になり、月々のお給料は27万円ほどになります。また年齢でみますと、20代前半から40歳くらいまでの方が多い傾向にあります。こちらの年収で、将来安定した老後を迎えることができるかどうかは、一度考えてみる必要があるのではないでしょうか。
一般企業と整骨院・整体院の年収比較
ここで一般企業の平均年収について確認してみましょう!
20代の年収については、整骨院と一般企業ではそこまで大差がありません。しかし30代から大きな差が開いていくことがわかります。そもそも整骨院の従業員の40代、50代になると求人も少なくなり、年収も400万円を超える人も少なくなってきます。また、弊社のクライアントの中でも年収500万円を超える従業員がいる整骨院は限られており、従業員である限り、年収が450万円までいけたらいいのが現実です。
整骨院業界の給料体系をしっかり分析しながら、将来について考えていきましょう!
月収30万円の場合の手取り金額と老後の想定
給料30万円の場合の手取り金額をみていきます。
年収に換算しますと360万円ですので、弊社の平均年収よりも少し多い金額となります。
Aさんの場合、月々30万円のお給料から社会保険や税金などを支払った後の手取り額は、23万円ほどになります。ここから家賃、食費、生活費、娯楽費、保険などを支払うと、一般的には月々に貯蓄に回せるお金は5万円から10万円の間になるのではないでしょうか。
仮に、Aさんを25歳として計算していきましょう。
月に最低金額の5万円を貯蓄すると、40年後には2,400万円になります。
そして65歳で仕事をやめるとします。社会保険に加入していた場合、国民年金と厚生年金を合わせて毎月の年金の受け取り金額は13万円ほどになります。ここから健康保険などをお支払いしますと、自由に使える金額はさらに少なくなります。
家が持ち家でない場合は、そこから家賃が発生するため、年金だけでは、余裕のある生活を送るのは難しくなることが想定されます。
人生のライフイベントである、結婚・子育て・家や車の購入なども考えますと、2,400万円の貯蓄がそのまま残っていることは考えづらく、貯蓄を当てにするのも危険と言えます。
また、社会保険に加入をしている場合は13万円ですが、そもそも国民年金の加入のみである場合は月々6万円ほどとなります。
自分がいつまで働けるのか、または今後どのように生活をしていくのか、その生活をするにはいつまでにどれくらい貯蓄しなければいけないのかなど、しっかりと将来を見据えることが大事です。
整骨院・整体院の従業員であり続けるデメリットとメリット
先程のAさんの収入から老後の想定をしてみますと、整骨院の従業員で働き続けるリスクもあることがわかります。
一般的な整骨院の従業員のデメリット
◆拘束時間が長く、好きなタイミングで休みを取ることができない
◆一般企業と比べて出勤日数が多い
◆年収が上がりづらい
◆何歳になっても現場での施術をしなければいけない
◆老後が心配である
ここまで整骨院の従業員であることのデメリットを記載してきましたが、従業員であることが独立開業することに比べてメリットもあります。
一般的な整骨院の従業員のメリット
◆月々安定した収入は確保できる
◆借金を背負うことはない
◆無料でセミナーや、新しい技術を学ぶことができる ※勤めている整骨院によります
◆独立開業した人と比べて、時間外に仕事の事を考えることが少ない
やはり、従業員は独立開業した人に比べて、精神的には楽であることは間違いないです。
どういう目的で働いているかをしっかりと考えた上で、人生の計画を立てることが重要であると言えます。
独立開業をするメリットとリスク
独立をするメリットの一番はお金だと思います。従業員では得ることができないお金を得る可能性があります。実際、DOORSのクライアントの50%以上の方は年収500万円以上ありますし、さらに20%の方は1,000万円以上の収入があります。日本の人口の5%が1,000万円を超える収入があるというデータがありますが、整骨院で独立をするとその上位5%にはいる可能性が出てきます。
こちらのメリットを得るためには、もちろんリスクが伴います。
◆月々安定した収入がない
◆病気やケガで倒れた場合、収入がなくなる
◆収入が少なくなった場合、資金不足になり借入を返済することができない
◆従業員の時に比べて仕事との関わり合う時間が長い
◆個人事業主になると国民年金のみとなる
※別で積み立てや、法人成りをして社会保険に加入することは可能
事実として弊社にご相談にこられる開業間もない先生の半数以上の方が、従業員時代よりも年収が下がっています。
事前準備が足りなかったということになります。
どのような経営をするかで、こちらのリスクは最少減に抑えることができます。
しっかりと専門家に相談しながら計画を立てて独立開業しましょう。
独立開業するまでにすること
◆開業資金をためる
◆新患獲得のマーケティングを一つでも多く勉強する
◆治療技術を高める
◆ライバル院なども踏まえた開業場所の選定
◆自費のみ OR 保険+自費 などの売上のシミュレーション
◆従業員の時からリピート率などのデータをとる
運営する上ですべきことはたくさんありますが、リスクを最小限に抑え、早くに軌道に乗せようと思いますと、上の事項は必須になってきます。
開業資金は、あればあるだけ望ましいですが、借入希望額の1/3は準備しておきましょう。事業計画書を含めて専門家にお願いするのも一つです。
マーケティングは整骨院の経営において重要になってきます。行いたい治療と、ターゲットを絞り、勝負ができる準備をしっかりとしておきましょう。また自費のみでいくのか、保険も併用するのかで、経営方針が変わってきます。
理想の院のゴールを設定した上で、スタートすることが成功へのカギとなるでしょう。
自分の将来を見据えてチャレンジするかどうかはあなた次第!
せっかく多くの時間をかけて勉強をし、国家資格を取得したのであれば、それに見合う対価を得たいところです。自分のお給料が業界的にどうなのか、現在から老後までを考えた時にすべきこと、したいことは何か、ということを改めて考えるきっかけになれば幸いです。
整骨院・整体院の独立開業が必ずしも幸せとは限らないですが、幸せを最大化できるチャンスがあるのは事実です。
DOORSはそのようなやる気のある先生方の一番の相談役になれるようにサポートさせて頂きます。
長く続く経営の道を、共に歩んでいきましょう。