整骨院経営における適正な家賃比率

今回は、家賃についてです。

家賃は毎月かかる固定費のため、治療院の経営においてもエリア・物件選びはとても重要です。

「エリアの特性」、「アクセス」、「人通り」、「競合の有無」、「広さ」を総合的に判断して選ぶことになります。

開業した後でもそのエリアの状況は日々変わっていきますので

その状況に応じたマーケティングをしていく必要があります。

整骨院は立地選びが重要な要素になりますが

本文では物件選びの詳細は省き、目星をつけた物件でこれから経営していくにあたり、

重要となる家賃の料金と家賃比率についてお話します。

家賃比率の計算方法

まず「家賃比率」とは売上に占める駐車場・診療所の家賃の割合ですが以下の算式で表します。

★家賃比率を求める式

家賃比率（％）＝地代・家賃（円）÷売上（円）×100

治療院の家賃比率は10％前後が目安です。

売上が150万円であれば15万円前後です。

DOORSの支援先でお金が残っている整骨院・整体院・治療院は

おおむねその割合が15％以内であることが多いです。

開業前の先生は、理想とする運営をした場合に家賃の10倍の売上が見込めるかを

シミュレーションして、物件選びの参考にしてください。

すでに整骨院を運営されている先生は、家賃率10％の運営ができているか確認してみてください。

ベッドが100％稼働して10％前後にならないようであれば、治療単価の見直しが必要かもしれません。

毎月の家賃は毎月発生する固定費になります。

特に開業前の先生は事前に家賃の金額が妥当かしっかりと計算して物件を選んでください。

実際に計算してみましょう

では、例を用いて実際に計算をしてみましょう

＜　物件情報　＞

　　　広さ：15坪（49.5㎡）　※1

　　　賃料：15万円　※2

※1　概ね3～4坪でベッド1台がおける広さです。ベッド5台程度可能です。

※2　坪1万円を1つの基準にしてください。

＜　戦略　＞

　　　治療者人数：1人

　　　治療単価：4,000円/30分

　　　営業時間：8時間

　　　営業日数：25日

上記の＜戦略＞で経営するとなると、一日の最大売上が、

4,000円/30分　×　2　×　8時間　＝　64,000円

１か月の最大売上が、

64,000円/日　×　25日　＝1,600,000円/月　

が現状の最大値になります。

家賃比率は、地代・家賃（円）÷売上（円）×100　で計算しますので、

150,000円（家賃）　÷　1,600,000円（売上）　×　100　＝　9.3％　

となります。

10％以下となっていますので、今の戦略ですすめても問題のない賃料ということになります。

想定している単価が4,000円/30分ですが勤務時代から提案できているようであれば

業界的に高い単価ではないので、現実的な売上設定であると思います。

また、整骨院の場合3～4坪でベッド１台をおくことが可能です。

15坪（49.5㎡）程度の広さであれば、ベッドを5台程度設置できますので

治療者を増やして売上を上げるという戦略の余剰もあります。

今の院内での戦略と家賃の割合が10％以内ですので家賃の料金としては問題ありません。

あとは先に選定した「エリアの特性」、「アクセス」、「人通り」、「競合の有無」

「広さ」を再度確認してその物件を候補に選定して開業を進めてください。

これはあくまで一般的な整骨院の広さ、立地、単価を設定していますので

それぞれの院で最適な家賃率は違います。ひとつの参考としてお考えください。

ただし、今回の例で使用した15坪で15万円というのは整骨院の店舗としては

平均的な広さと金額になりますので覚えておいて損はないと思います。

ご自分で計算できない、時間がない、めんどくさいと思われている方もぜひご相談ください。

相談無料で対応いたします☆